なぜ弱音を吐けないのか? 悩みを口に出せない背後に潜む2つの理由

弱音が吐けない、悩みを口に出せないまま無理に日々を送ったために、ある日突然糸が切れてしまう。年齢を問わず起こりうることですが、どうしてこうなってしまうのでしょう。

例えば、金銭的な悩みが原因で自殺してしまう人がいます。

周囲の人は「言ってくれれば援助したのに…」と口をそろえて言いますが、どうして助けを求めなかったのか?ということに目を向ける人は多くありません。今回はここを考えてみましょう。

目次

なぜ本当に苦しい時ほど人に話せないのか

大きく2つ考えられます。順番に見ていきましょう。

①親からの刷り込み

まずはこれ。

私は子供のころ、「男なんだから我慢しなさい!」や、「泣くな!」と殴られて育ちました。
具合が悪くてゲーゲー吐いているのに「床を汚すな!」と怒鳴られたこともあります。

これらが子供に与える影響はこうです。

「辛いと言ってはダメなんだ」
「我慢しないといけないんだ」
「お母さん(お父さん)は私の話を聞いてくれないんだ」

結果的に子供は口を閉ざします。
親が自分の話を否定せずに聞いてくれるとか、辛いときに助けてくれる存在だと思えないからです。

本当に辛いとき、本当に周囲の助けが必要なときに声を上げることができなくなります。だって、親がそう言ったから。辛くても我慢しなさいと育てられてきたから。

親の庇護がなければ子供は死にます。子供にとって親の言いつけを破ることは死を意味します。つまり、弱音を吐くことが死に直結します。

だから子供は徹底的に親の言いつけを守り、親の顔色をうかがいながら育ちます。
表面的には聞き分けの良い、手のかからない子に見えるでしょう

②正論パンチを食らった経験がある

2つ目はこれ。
例えば家族や友人に、意を決して話してみたとします。その人は善意でこう言うでしょう。

「そんなもんだよ」
「みんな我慢してやっているんだよ」
「これくらいでめげちゃダメだよ」
「社会人なら(母なら、父なら、大人なら)当然だよ」

そんなこと話している本人が一番よくわかっています。それでも辛いから、あなたを信頼して話をしたのではないですか。

それなのに気持ちを汲み取ることもせず、背後に隠れた感情や痛みに目を向けることもせず、正論でぶん殴られたことが誰しもあるはずです。

これの酷いところは、相手はまったくの善意だということです。決してあなたの悩みを理解していないわけではありません。むしろ解決してあげようとして善意で言っています。

「これはいけないことなんだ 我慢するのが普通なんだ」と学習したあなたは、誰にも相談できず独りでストレスを溜めていきます。

その先は…言わなくてもわかりますね。そういう人が今この記事を読んでいるはずです。

じゃあどうする?という話

結論から言うと、

これしかありません。

例えば仕事が辛いとしましょう。朝起きた瞬間から行きたくなくて、時計が進むたびに腹痛が大きくなる。使えない部下の顔を見てゲンナリし、大量のメールや書類に辟易する。

この状況を解決するアドバイスって、他人にはできません。「耐える」か「辞める」の2択しかないからです。

「耐える」は正論パンチですから、「辞める」が一番現実的な解決策になりますが、それを判断するのはあなたです。

誰に話すか

専門家(カウンセラー、医師など)

それが仕事ですから、正論パンチはしない…と思いたいですが、当たりハズレが激しく、信頼できる人に出会うのが難しいかもしれません。メリットは専門知識があること。デメリットはお金がかかることです。

ある程度物理的な距離感がある人

この場合の物理的とは、同居していないという意味です。この時点で家族は外します。

近すぎると見えなくなるものがあります。親が子供をわかった気でいるのがまさにそれですが、少し離れている人のほうがあなたの全体をよく見ています。

例えば職場の上司。経験則ですが、個人的な悩み相談をして一番喜ぶのは上司です。個人的な相談は信頼の証です。

友人

選び方があります。「友達」と言われて一番最初に頭に浮かぶ人です。
一番付き合いの長い友達、自分が人生のどん底にいたときでも友達でいてくれた人、この人なら合鍵を持たせても良い友達、そういう友達を探しましょう。

手品店長

周囲のどこを探しても適した人物が見つからない時は、最後の砦です。

話し方

言いたいことが固まってなくても、何が悩みかよくわかってなくても、それで良いです。
「聞いてほしいことがあるんだけど…」と切り出しましょう。

ポイントは思ったことをそのまま吐き出すことです。矛盾があっても、3分前と言っていることが違っても、そのまま吐き出しましょう。

ここで必要なのは理路整然と話すことではなく、吐き出すことです。脳や心に溜まったもやもや、淀みを排水するつもりで吐き出しましょう。

聞く側になったとき絶対に言ってはいけないこと

もしあなたが悩みを聞く立場になったとき、絶対に言ってはいけないことがあります。

  • 「それは違うんじゃない?」
  • 「あなたのためを思って」
  • 「考え方を変えなよ」

この3つです。
助言・指導・意見・否定・アドバイスなど全てやめてください。そんなことは望まれていません。

善意であっても、どれほど相手を思いやっていても伝わらない時があります。訳知り顔のアドバイスは時として相手を追い詰める最後の一押しになりえます。

こういう時は「話してくれてありがとう」だけで良いんです。そのうえで、聞く。どんなに意味の分からないことを言われても、同じ話を何度も聞かされても、聞く。

最後に

会社をやめる・結婚する・家を買うなど、何かを決断しなければならない時、人は誰かに相談します。周りに経験者がいますし、良いアドバイスを貰えることもあるでしょう。

人は人生の大きな決断に悩んだときは誰かには話すのです。だから悩みはしても、深刻なことにはなりません。解決策が明確であり、誰かが優れたアドバイスを持っているからです。

しかし、日常的に生じる些細なストレスや、誰もが経験するであろう悩みや弱音を人に話すことはしません。みんな我慢しているから。人生ってそういうものだからという刷り込みがあるからです。

これは本当に危険です。こういう小さな悩みは「どうしようもないもやもや」として少しずつ心に溜まっていきます。良くないと頭ではわかっているのに、どうしようもできません。

これの怖いところは日によって感じ方が違うことです。

例えば仕事のストレス。どうしようもなく辞めたいときもあれば、まぁ頑張れるかな?という日もあります。浮き沈みが激しいのです。

その結果、”悪いのは状況ではなく自分である”という思考に陥ります。同じ仕事をしていても昨日と今日で感じ方が違うのですから、そう考えるのも無理ありません。

今日は軽いからと言って心から重石が取り除かれたわけではありません。少しずつ溜まっていき、気づいたときにはどうしようもないほど重たくなっています。

大げさではなく、これを放置すると人は生きていけません。自殺してしまいます。
そうなる前に、味方を探して話してください。味方がいなければ私に話してください。

「辛い・苦しい・嫌い」の範囲は自分で決めて良いんです。耐えられないと思ったら逃げて良いし、誰かに話しましょう。

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今後も心を軽くするための情報を発信していきますので、ブックマークとランキングクリックをお願いします。
ブログランキング・にほんブログ村へ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

貧困家庭で生まれ育ち無事メンヘラ化。自傷行為と自殺未遂を繰り返した結果生き残り、

「一度死んだのだからあとは好きに生きよう」

と決意。
現在は悩み相談アプリで皆の悩みを聞きながら、心が軽くなるための話をしています。

コメント

コメントする

目次