前編はこちら
前編では、ストレスは生理的ストレスと人間関係の2種類しかないこと、それぞれのストレスには「満たせ。」「逃げろ。」の2通りの対処法をお伝えしました。
とはいえ、これが簡単にできるような人はこんな記事を読んでいませんよね。
今回はもう少し深堀りして、ストレスと向き合う方法を身につけましょう。ストレスと向き合うということはすなわち、自分と向き合うということでもあります。
「怒り」か「痛み」かを判断する
人間関係のストレスを感じたら最初にすることは、自分の感情を理解することです。
ストレスによって自分がどう感じたのか。怒っているのか痛みを感じているのか、しっかり確認しましょう。
それぞれ対処法が異なりますので、ここの区別はつけましょう。ついでに自分の感情と向き合うことも覚えましょう。
自分と向き合うことについてはこちらもオススメです。
怒り
前提として覚えておいてほしいのですが、怒りは出し入れ可能な道具です。
どんなに怒り狂っていてもインターホンが鳴れば冷静に対応できますね。対応が終わればまた怒り狂うこともできます。
怒りは他者を自分の思い通りにしようとして、それが達成されなかったときに感じるものです。
子供が言うことを聞かない。夫が家事を手伝わない。バスが時間通りに来ない。全てそうです。自分の思い通りにならないと人は怒ります。
この場合はその場から離れましょう。職場であれば別室に、自宅にいるならトイレでもベランダでもどこでも良いので、一人になりましょう。
一人になったら、イスでも本でも蹴飛ばしましょう。スマホを投げつけたってかまいません。クッションを殴っても良いです。とにかく振り上げた拳を下ろしましょう。
物に当たるなんて…と思いますか?人に当たるよりよっぽどマシです。人にケガをさせれば傷害ですが、私物を壊す分にはお金で解決できます。私は今まで10台は携帯電話を破壊しました。
怒りが収まらないのは発散しないからです。我慢しなきゃ、こらえなきゃ…と飲み込んでしまうからこそ怒りが増幅します。
飲み込むほうが遥かに危険です。本人も思いもよらないタイミングで爆発します。「そこでキレる?」というタイミングで手が付けられなくなります。
- どうして牛乳が出しっぱなしなの?
- どうしてそんなことを聞いてくるの?
- どうして今日は雨なの?
- どうして靴下が裏返しなの? etc…
風船がいつ割れるかなんて誰にもわかりません。5分後かもしれないし1年後かもしれませんが、その時は必ずやってきます。取り返しのつかないことになる前に発散する方法を身につけましょう。
怒りを感じたらやるべきこと
- 速やかにその場を離れる
- 物に当たる
- 振り上げた拳を下ろす
怒りを感じたときにやってはいけないこと
- 飲み込む、我慢する
- 人に当たる
- 自分を傷つける
痛み
自分自身が理想と食い違っているとき、人は痛みを感じます。
主な原因は「他者との比較」と「理想の自分との距離」です。
キーワードは「ないものねだり」です。
変われない、できない、もってない、お金がない、時間がない、やることがない、趣味がない etc…
自分に期待しない
「私は何でもできる」と確信してください。本当にそう信じ込んでください。
自分の頭(心)の中に、理想の自分を思い描いて信じ込んでください。
あなたが金銭的な問題を抱えているとします。そのお金がない状態に焦点を合わせるのはやめて、お金がある理想の自分を常に想像してください。
この段階ではまだお金はないでしょう。でも関係ありません。とにかく想像して、信じ込んでください。月収が倍になったらあれを買ってこれを買って、引っ越して…想像を膨らませてください。
特に大切なのは寝る10分前です。脳は寝る直前に考えていたことを睡眠中に反芻します。
寝る直前に「お金がない…」と考えていたら、一晩中「お金がない…お金がない…」と脳内再生し続けます。こんな状態では朝起きた瞬間からお金がない人の出来上がりです。
“ない”ことに焦点を合わせるのではなく、”ある”ことに焦点を合わせましょう。現実は後からついてきます。まずは想像して心をワクワクさせましょう。行動はそれからで良いです。
自分に期待しないことは、自分はできると確信することです。
歯磨きできるかかどうか期待したことはないでしょう。歯は磨けます。そのくらい信じ切ってください。
他者と比較しない
SNSをやめる
SNSはやめましょう。生活が充実していればそんなものは必要ないことを忘れずに。SNSは心の毒です。幸福度を下げます。それが真実かどうかは重要ではありません。目で見たものが真実とは限りません。
他者によく思われようとしない
自慢話、知ったかぶり、モテ自慢、できるふり、借金してまでのブランド品、食事の写真を撮るなど、人に見せるための行動を全てやめましょう。
人に見られたいならそういう仕事をすれば良いのにしない。本当は自分に自信がないからです。
そういう行動は他人にバレます。特にSNSで自分を演出するのに熱心な方は気を付けましょう。
どうしてもできないとき
そうは言っても、何をしてもイライラするし何をしても気分が晴れないときはあります。
本も読めないし家事もおっくう。趣味をする気にもならず、やることと言えばスマホだけ。
どうしても気持ちの切り替えができないときは、それを味わい尽くしましょう。
仕事も休んで、一人で部屋にこもりましょう。一人部屋がない人はホテルでもトイレでも良いので一人になれる個室に逃げましょう。
そうして一人になって出てきた感情を否定せず、全て味わい尽くしてください。
本当はノートに書き出すのが理想ですが、できない時は感じるだけで良いです。
- 自分はダメだ
- あの人が嫌い
- お金がない
- 仕事をやめたい
- 本当はやりたいことがある
どんな気持ちが湧いてきても否定しないでください。「私はそう思っているんだね」と、自分の感情を自分で認めてください。
どんなに酷いことも、考えるだけなら人を害しません。私は頭の中でよく人を殺しますが、その人が本当に死んだことはありません。
あなたが痛みや怒りに苦しむのは、湧いてきた感情を感情で何とかしようとするからです。
「こんなこと思っちゃいけない、考えちゃいけない、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」
本当はこんなことわかっています。でもやめられない。どうしてでしょうか。
感情は個人の意思とは関係ないからです。止めようとしても勝手に湧いて出てきます。
どんなに酷いこと、差別的なこと、汚いことを考えても否定しないでください。それもあなたの一部です。誰にだって人に見られたくない面の1つや2つあります。
そうやって味わい尽くすと、心の晴れる瞬間が訪れます。十分に落ち込んだ後は意外と何とかしようと思えるものです。
まとめ
怒りにせよ痛みにせよ、その感情は本物です。本当に怒っているし、絶望しているし、何もしたくありません。
それはその時あなたに必要なのが発散であり、休息だからです。それを否定しないでください。
目で見たものが真実とは限りませんが、自分の中にあるものは真実です。
これもまた自分と向き合う方法の一つです。少しずつ身に着けていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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